モデルアート艦船模型スペシャルに掲載された英駆逐艦リージョンが戻ってきました。 製作記や実艦に関する説明は、モデルアート艦船模型スペシャルNo.69(2018年8月)掲載の記事をご参照ください。 完成品の写真に関しては同紙に掲載されているものの方がこのホームページのものより大きくて鮮明で、 製作途中の写真もリージョンの記事では全て同紙に採用されました。 製作秘話も特にありませんので、今回は何をホームページで掲載しようかと悩みました。 今回は、型は違いますが欧州海戦史の第13話(クレタ島の戦い(2))で登場したWhite Ensign ModelsのK級(ケリー)とB-ResinaのJ級(ジュピター)との比較写真を お見せすることにします。それと第二次大戦中のイギリス駆逐艦に関する私の愚痴というか印象をお話しします。

• イギリス駆逐艦はA〜I級では二本煙突、J〜Z級では一本煙突といった以外はデザインが似ているので、 各級でほとんど違いがないのではないかと思うかもしれませんが、 各級は微妙に大きさや兵装配置が異なっています。 写真のJ、K、L級も似ていますがJ〜N級は全長が106.7m、幅は10.67mでL級は全長が107.9m、幅が11.28mとL級の方がJ、K級よりもひとまわり大きいです。 写真をみると基本的な兵装配置は似ていますが後部構造物の兵装配置がリージョンとJ、K級の間で異なっているのが分かります。 また、リージョンの記事でも述べましたが同じ級でも搭載している主砲が異なっているケースもけっこうあります。

  イギリス駆逐艦が更に複雑なのは各級に嚮導艦、通常型、機雷敷設型があることでしょう。 J級とK級は嚮導艦と非嚮導艦は船体は同じ大きさですが、 写真で分かるように嚮導艦(White Ensign Models(K級ケリー))は後部艦橋が通常型(B-Resina(J級ジュピター))と比較して大型です。 O級はよく知られているように嚮導艦と非嚮導艦では船体の長さは同じですがシェルターデッキの長さが異なります。 A〜I級にいたっては嚮導艦と非嚮導艦とでは船体の大きさが異なる始末です。

  また、迷彩塗装もよく分からないことが多いです。 イギリス駆逐艦の多くが迷彩塗装をしていて、しかもよく塗り替えられます。 アメリカ海軍ほど迷彩塗装が厳密に規定されていた訳でもないので使用している色もよく分からないものが多いです。 迷彩塗装が左右非対称だと両舷の写真がないともうお手上げです。

  以上のことから「イギリス駆逐艦よく分からない」という印象を持たれるのでしょう。 私もよく分かりません。