このページでお見せするタミヤのシムス級ウォークは2014年中旬くらいから作り始めたのですが、 船体右舷の迷彩パターンが不明だったので約4年間も製作を中断していました。 某模型誌でタミヤのシムス級モリスを製作する機会があり、 その勢いというかその製作で使用したファイブスターモデルのシムス級専用エッチングパーツ(以下、専用エッチングパーツ)の部品が余ったからというかウォークを完成させることができました。 右舷の迷彩パターンは不明なままですが自分で推定して製作しました 約四年間も放置していたものだったため、まずは何を行わなくてはいけないのかを理解するところから始まりました。 マスキングテープやマスキングゾルをつけたまま四年間放置していたので、 製作継続に当たりマスキングゾルが剥がれなくなっているのではないか等の懸念はありましたがその点は問題ありませんでした。

シムス級のウォークは1940年4月27日に竣工しました。ウォークは第三次ソロモン海戦(その2)で戦艦サウスダコタ、ワシントンの護衛についていましたが、 日本艦隊との交戦により1942年11月15日に沈没しました。 第三次ソロモン海戦時のウォークの状態はよくわかりませんが、 1942年8月に実施されたメアアイランド海軍工廠での工事の写真があります。

• http://www.navsource.org/archives/05/pix1/0541601.jpg
• http://www.navsource.org/archives/05/pix1/0541603.jpg

おそらくこの改装工事後の状態でウォークは第三次ソロモン海戦(その2)に臨んだのではないかと思います。 この写真からわかるウォークの状態としては：

• 重量軽減のため左舷の艦載艇を廃止。
• 艦橋上のMk37砲射撃指揮装置上にMk12レーダーを装備
• 後部構造物上には20mm単装機銃四基を装備
• 後部構造物左右の爆雷次発装填装置にはケージ状のものを採用。

• (1)製作中のマストです。モリスの製作で余った部品を使用しました。 レーダーは余らなかったのでフライホークの部品を使用しました。
• (2)(3)ウォークの左舷側の写真です。 迷彩は船体がシーブルーとオーシャングレー、上部構造物がオーシャングレーとヘイズグレーのまだら迷彩という典型的なメジャー12 Modです。 船体色は以下の色を使用しました：

  シーブルー (5-S)

  C71(ミッドナイトブルー) + C72(ミディアムブルー)

  オーシャングレー (5-O)

  P16(オーシャン・グレー) + C35(明灰白色)(少量)

  ヘイズグレー(5-H)

  C35(明灰白色)

  P: PITROADカラー C:クレオス・カラー

  塗装面積の大きい中間色のオーシャングレーをエアブラシ塗装してから、 ヘイズグレーとシーブルーを筆塗りで塗装しました。 筆塗りの部分はやはり「むら」になってしまいますね。 甲板はPITROADカラーのデッキブルー(P13)にC35(明灰白色)を若干混ぜた色を使用しました。
• (4)艦橋トップのMk12レーダーはライオンロアのエッチングパーツです。 20mm単装機銃の銃身と盾はファインモールドの部品を使用しました。 なるべくタミヤの元の部品を使用する方針としましたので、主砲はタミヤの部品に扉などを追加したものを使用しています。



• (5)魚雷発射管は米駆逐艦モリスの製作でエッチングパーツが余らなかったので、キットの部品を使用しました。 タミヤのシムス級の主砲や魚雷発射管はかなりあっさりとした仕上がりです。
• (6)(9)(10)後部構造物横の爆雷投射機はキットの部品を使用しました。 次発装填用爆雷のケージはトムスモデルワークスのWWII米駆逐艦用のエッチングパーツを使用しました。 爆雷装填用のクレーンはフライホークのエッチングパーツ(FH 700181)です。 爆雷投下軌条のケージはハセガワのエッチングパーツを使用しました。
• (7)(8)ボートダビットはファイブスターモデルのエッチングパーツ(FS700053)を使用しました。煙突横の通風塔はプラ板で自作しました。 煙突の金網や煙突前部の作業台なども手が加えられていますが、 4年も前に行った工作なので何の部品を使用したのか覚えていません。

タミヤのアメリカ駆逐艦はシムス級だけでなくフレッチャー級もモールドの少ないかなりあっさりとした仕上がりのキットです。 日本駆逐艦の島風のキットと比較するとかなり手を抜いている印象はあります。 外国艦人気が少ない中で駆逐艦をキット化してもらえるだけでもありがたいといったところでしょうか(おわり)。(2018/11/17)

参考資料

使用した主なアフターパーツ

(2014/8/30)